パーソナルトレーニングジム「Sharez」を運営している岡崎秀哉です。
今回はパーソナルトレーニングにおける「カウンセリングのコツ」について語りたいと思います。
今回の内容を「徹底すれば」、間違いなくカウンセリングのレベルは上がり、お客様の入会率は向上します。大事なのでもう一度お伝えすると、「全部徹底的にやれば」です。
読んだだけでは何も変わりませんので悪しからず……。
これからパーソナルトレーナーを目指す方、今現在パーソナルトレーナーをしている方もぜひ読んでみてください。
また、「集客のコツ」は別の記事でまとめていますので、気になる方は合わせて読んでみてください。
目次
筆者「岡崎」の経歴紹介
僕自身のキャリアとしては、
- 2010年-2012年 総合型フィットネスクラブ
- 2012年独立 フリーランスのパーソナルトレーナー
- 2012年-2013年 RIZAPトレーナー教育・プログラム開発
- 2013年 某短期ダイエットジム人材採用
- 2013-2015年 FiNCアドバイザー
- 2014年 某トレーナーチームアドバイザー
- 2015年 某女性専門パーソナルトレーニングジムプログラム開発、人材採用
- 2016年 高齢者向けパーソナルトレーニングジムプログラム開発、トレーナー教育
- 2015年 東京都渋谷区にSharezパーソナルトレーニングジム1号店オープン
- 2015年 紹介のみで月間250セッション、月間売上約200万を記録
- 2015年〜 個人パーソナルトレーナーコンサル
- 2016年 東京都渋谷区にSharezパーソナルジム2号店オープン
- 2021年 埼玉県さいたま市大宮区にSharezパーソナルジム大宮店オープン
- 2023年 岐阜県高山市にSharezパーソナルジム高山店オープン
個人のパーソナルトレーナーとしても、2015年、月間最高セッション数250本を記録しました。もっと凄いパーソナルトレーナーはいると思いますが、大概こんな量をこなすトレーナーはちょっとおかしいので、皆さんマネせず、もっと上手に仕事しましょう……。
現在は15名くらいのトレーナーとパーソナルトレーニングジムの運営を中心に行っています。
個人、組織での経験をもとに、「パーソナルトレーナーとして成功するためのノウハウ」を、「パーソナルトレーナーが成功するために必要な知識シリーズ」としてアウトプットしていきたいと思います。
少しでも、これを見て、トレーナーになりたい、という人の背中を押せたり、トレーナーとして活動している方の可能性を広げるキッカケになればなと思っています。
パーソナルトレーニングサービスにおいて「カウンセリング」とは?
さて、本題に入りまして、今回は「カウンセリング」についてです。
パーソナルトレーニングサービスにおいて「カウンセリング」とは、主に初回に行われるもので、「何らかの形で問い合わせてジムにいらっしゃったお客様とトレーナーが初めてお会いし、お客様の情報をヒアリングしたり、その情報をもとに、トレーナーから今後の方針や提供できるものを提案すること」を指します。
それを経て、お客様はトレーニングを申し込むか否か検討します。
つまり、パーソナルトレーナーにとっては新しいお客様が増えるか否かの、非常に大切な仕事と言えます。
僕が考えるカウンセリングのポイントは以下の通りです。
- 信頼獲得
- 期待獲得
この2つです。
カウンセリングの2つのポイント「信頼獲得」と「期待獲得」とは?
「信頼獲得」
まずは「信頼獲得」についてです。
カウンセリング時にお客様と会う場合、Webからの問い合わせ、チラシを見て電話したなど、初めて直接会うパターンが多いです。
まだお会いしたことがない状態で、オンラインでコンタクトを取り、約束した場所・日時に会うという点では、マッチングアプリ、デーティングアプリなどと同じ状況です。単純に一定数の「不安」が伴います。
具体的には、
- 「トレーナーはどんな人だろう?」
- 「本当に痩せられるのか?」
- 「お金に見合ったサービスか?」
などです。
これは、仮にお客様がトレーナーの知人であっても同様です。なぜなら「お金を払ってサービスを受ける」という点では初めましての方と同意だからです。
「人として安心感がある」のと、「その人のサービスに対して安心感がある」のは別問題です。
お客様はそれを確認し、安心して、お金を支払い、通いたいわけです。トレーナーとしてはお客様の抱えている不安を払拭し、信頼してもらう必要があります。
これが初期のカウンセリングにおける「信頼獲得」です。
「期待獲得」
次に「期待獲得」です。
初めて会う日に結果が出るサービス(カイロプラクティックやネイル、美容院など)であれば話は別なのですが、パーソナルトレーニングサービスは初日には基本的に何も結果は出ません。
何度か定期的に通ったり、お客様が能動的に実践していくことで、結果を出てきます。
そのためには、
- 「ここでこのトレーナーにトレーニング指導してもらえれば変われる」
- 「○ヶ月後には○○のようなカラダになれる」
- 「この人なら安心して今後も任せられる」
- 「このトレーナーとなら楽しく続けられそう」
という、先への期待感が必要です。それがないと次回の予約はしないでしょうし、継続的に通って頂けません。
未来への期待感を抱いてもらえるようなアプローチが必要です。
「信頼」と「期待」を得るには?
信頼、期待を獲得する為の取り組みとして、3つのポイントを紹介します。
- 事前準備
- 情報収集
- 企画提案
それでは、一つ一つ細かく見ていきましょう。
1. 事前準備
これが信頼獲得のスタートです。細かく分けると以下のようになります。
1-1. 事前にできる限りお客様の情報を得る
お客様の情報を、申し込みフォーム、SNS、知人情報などでできる限り把握しておきましょう。
「探られている」という印象を与え、不信感に繋がります。最初は把握程度にとどめておき、その後の会話の中で事前リサーチ情報の内容が登場した段階で会話に織り交ぜるようにしましょう。
ここで工夫をしたいのはWebサイトなどの申し込みフォームです。事前に把握しておきたい情報を得られる申込フォーム作成を意識しましょう。
ネット上などで様々なジムやトレーナーの申込フォームをチェックしてみましょう。
1-2. カウンセリングシートを準備する
カウンセリング時に、お客様に記入してもらうシートです。
これもベースは近いと思いますが、各社、各トレーナーで内容が異なると思います。ネット上にたくさん出回ってはいませんが、エステや美容系サロンのものなども参考になります。
ここで大切なのは、「どんな情報が必要なのか?」という点です。それが決まらないと質問事項が決まりませんし、聞いたことが反映されません。
まずは、「自分がお客様をサポートする上で必要な情報は何か?」について、徹底的に洗い出しましょう。
上記の申込フォームと被りすぎないように確認が必要です。申込フォームで聞ききれなかった部分を聞くイメージです。
1-3. わかりやすいサービス説明資料を準備する
パーソナルトレーニングサービスはまだメジャーサービスではないので、「どんなサービスなのか?、トレーナーがお客様に何をしてくれるのか?、どんなサービス内容なのか?、どんな流れなのか?、どんな価値を提供してくれるのか?、他社、他のパーソナルトレーナーと何が違うのか?」など、お客様は細かく把握していません。
しかし、イメージができ、価値を感じてくれないと、もちろん申込には至りません。
そのため、不安を解消し、安心を獲得し、期待をしてもらえるように、説明が必要です。よりわかりやすく説明するために資料もあると良いでしょう。もちろん動画などを織り交ぜても良いです。
ここでよく使われるのがビフォーアフターです。写真だったり、数字だったりで効果をアピールするわけです。何パターンか用意しておくと、お客様に近いタイプを事例に話を進めることができます。
ポイントは、写真や数値の結果だけでなく、そのプロセスも見せることです。
「どんなトレーニングをしていたのか?」、「どれくらいやっていたのか?」、「どんな食事だったのか?」、「どんな特徴の方で、それに対してどんな工夫をしたのか?」などがわかると、よりお客様は自分に置き換えてイメージを膨らませることができます。
この資料をベースに話をすることになるので、「常にお客様にとってわかりやすいか?、価値が伝わるか?」を踏まえ、アップデートしていきましょう。
1-4. お客様が迷わず来店できるよう事前に場所説明をする
来店時に道に迷ってしまったりして時間に遅れたりしてしまうと、お客様はストレスを感じます。
こういったストレスは、出会う前から悪いイメージをつけてしまいます。例え、お客様が方向音痴でもです。
トレーナー側としてもお客様が遅刻し、もし後ろが詰まってしたりすると十分な説明ができず、信頼・期待を獲得できないリスクが高まってしまいます。
特に最近のパーソナルトレーニングジムは建物も大きくないですし、目立つ看板がない場合が多いです。住所のご案内はもちろん、写真付きの案内を事前に送る、もしくはサイトに差し入れておく、少しでも迷ったら連絡して頂くなどの配慮をすると良いでしょう。
出会う前にストレスを与え、損をしないようにしましょう。
さらに言えば、当日は入口の外で、笑顔でお出迎えできるとベストです。
1-5. 予約日時、場所を事前にリマインドする
日時の勘違いなども、お客様側、トレーナー側、相互にストレスを生みます。
前日や当日の朝などにリマインドの連絡をする事をオススメします。当日が楽しみになる一言が加えられるとベストでしょう。
また、事前連絡する事で、親切感、信頼の獲得にも繋がります。
1-6. サービス内容、利用条件について事前に説明しておく
問い合わせがあった時点で、お客様がサービス全てを理解しているとは限りません。
カウンセリング時に、サービス内容や利用条件への認識の相違でトラブルになる事は多いにあり得ます。例えば、キャンセル料金について、支払い方法について、予約の取り方についてなどです。
当日に認識のズレが判明すると、お客様側が把握していなかったとしても不信感などにつながってしまいます。
申込フォームに組み込む、別途事前に案内を送るなどし、認識の相違をある程度失くしておきましょう。
1-7. 出そうな質問事項について準備しておく
よくある質問は予想できるものも多くあります。
これは経験すればするほど想定できるものですが、「客観的に自分、自社のサービスを見たときにどんな事を質問されそうか?」というイメージをし、答えを準備しておきましょう。
ネット上のジムやトレーナーのサイト上にあるQ&Aなども参考になります。
質問に即答、ハッキリ答えられるだけで信頼感は高まります。逆に曖昧な回答や答えに窮してしまうと、不信感に繋がってしまいます。
1-8. 全てのシチュエーションを事前にロールプレイングしておく
「お出迎え、来店、ご案内、カウンセリングシートの記入、カウンセリング、サービスの紹介、施設の案内、規約等の説明、体験トレーニング、感想のヒアリング、質疑応答、今後のヒアリング、お見送り」など一連の流れについて、全てシミュレーションしておきましょう。
複数トレーナーがいる場合はお客様役を作り、1人の場合は一人芝居でも良いです。
これは相当繰り返し行った方が良いです。そうする事で次の動きを想定でき、スムーズに進みます。
1-9. 施設環境を整えておく
これはカウンセリング時だけではないですが、清掃状況を確認しておきましょう。ゴミが落ちていないかはもちろん、在庫状況、マシンの配置、空調の状況、音響の状況、照明の状況、などまでチェックします。
お客様でそういった事を気にされる方もいますし、綺麗な施設にしておけば使う人も綺麗に使ってくれます。
1-10. 身だしなみを整えておく
これも上記同様、常に大事なのですが、身だしなみでかなりイメージは変わります。
例えばタンクトップとポロシャツでは印象が違うでしょう。どちらが正解というのはないですが、ジムのコンセプト、いらっしゃるお客様を考えた時にベストな選択をしましょう。
ポイントは「自分が良いと思うもの」ではなく、「お客様にとって良いもの」を選択することです。
「自分とお客様の良いものが一致している」と勘違いして、自分の価値観を押し付ける形になってしまう事がないようにしましょう。
服装以外にも髪型、セット状況、アクセサリー、髭、化粧、匂いなどがチェックポイントとして挙げられます。
2. 情報収集
次に情報収集です。これも細かく見ていきましょう。
2-1. 事前情報
これは来店以前に得られる情報についてです。
紹介であれば紹介者から、Webからであれば申込フォームから、その他SNS等から得られる情報です。
2-2. カウンセリングシートからの情報
ここで最も大切なことは「どんな情報を得たいか?」です。
起こりやすいミスは「初回に欲しい情報だけを考えてしまう事」です。そうではなく、お客様が「継続してトレーニングをして結果を出すまで」に必要な情報は何か?を考えるようにしましょう。
それによって、記載してもらう内容が変わってきます。具体例としては、必要な個人情報、仕事内容、生活リズム、運動歴、既往歴、食事の状況、現在の運動状況、今のカラダで気になる部分は?、どんなカラダになりたいか?などです。
ここでの情報が、今後の会話やサポートにおける骨組みになります。
2-3. 会話からの情報
「申込フォーム、カウンセリングシートにどれくらい細かく記入してくれるか?」は、トレーナー側ではコントロールできません。
不安がある中でそれほど細かく記入してくれない方も多くいらっしゃいます。ですので、会話から聞き出すことが必ず必要になります。
自分が得たい情報に対して、現在ある情報が不足しているのであれば、質問をして聞き出さねばいけません。
しかし、一方的に質問をし、尋問のようになってはいけません。ただ質問するだけでなく、「答えやすいように選択肢を提示したり、時折質問ではない会話を織り交ぜたり、施設を案内しながら質問をしたり」と工夫が必要です。
2-4. 数値的情報
これは、体組成計測定時の情報や、お客様の目標数値(数値が目標の場合)、測定したサイズ数値、目標までの期限、場合によっては挙げたい重量の数値、目指しているスポーツにおける数値などです。
数値化する事によって、お客様とトレーナーで共通認識を持つことができます。また、成果の進捗を追いかけやすくなります。
次のテーマで詳しく扱いますが、信頼を獲得する上でも「痩せますよ!」という感覚的な話ではなく、数値を用いてロジカルに説明することを意識しましょう。
2-5. フィジカル情報
姿勢評価、動作評価、または基礎的なエクササイズを行った際に得られる情報です。
歪みや動きの特徴、カラダの構造的特徴、得意な動作、苦手な動作、スキルレベル、筋力レベルなどを指します。ここは信頼獲得、期待獲得の両面で非常に大切です。
次のテーマとセットになりますが、ここで「この姿勢だと日常で○○なことありませんか?」、「過去に○○のケガをしたことありますか?」など、身体的課題を当てたりすると信頼が高まります。占い師の時と一緒ですね。
さらに「現在こうなっている部分を○○してあげると○○が良くなりますよ!」など、未来へのポジティブなイメージを提示する事で、不安が払拭され、期待獲得に繋がります。
ここでは相手が理解でき、ロジカルな説明であることが重要です。もちろん、ここで得られた情報はその後のセッションにおいても反映します。
3. 企画提案
最後が企画提案です。
これまで得られた情報と、自身の知識、経験を駆使して最良の提案を行います。
これは信頼獲得ももちろんですが、どちらかというと期待獲得の為のアクションです。この提案時に意識したいのは、「入会・継続してもらうつもりで提案する」事です。
- 「入会して頂けるのであれば……」
- 「継続して頂けるかわかりませんが……」
パーソナルトレーナー自身が、誰よりも目の前にいるお客様の身体が変わる事を信じ、未来を具体的にイメージしている事が大切です。
3-1. 目標に対しての提案
現在のカラダの状態、食事の状況などから、「目標達成までどれくらいかかりそうか?、何をどうしたらそこに到達できるのか?、目標を達成したらどうなるのか?、最短ならどれくらいでいけそうなのか?」など、いくつか段階、パターンを提示しましょう。
目標や期間の選択肢を提示し、お客様に自分の未来をイメージして頂く。それに辿り着く為に何をどれくらいしたら良いか、プロセスを理解してもらい、自らどんな形で進めるか選択してもらいます。
お客様が選択し、決定する回数を増やすことがポイントです。
3-2. トレーニング内容提案
「どんなトレーニングメニューをどれくらいの量行うのか?、60分間であれば、60分間どんな流れで何を行うのか?、それが毎回どのように変わるのか?、○ヶ月後に何ができるようになっているのか?」など、運動が苦手な方には安心感を与え、過去にスポーツ経験があったり、トレーニングに慣れている方には、ワクワク感を与えるものが良いでしょう。
自分のカラダが変わるイメージが沸く、今後が楽しみになる、期待感を抱いて頂ける内容を心掛けます。
3-3. トレーニング頻度提案
「目的、目標達成の為には何回来店すべきなのか?、週1回なのか?、週2回なのか?、それぞれどんな事を行うのか?、来ない期間はどうするのか?、なぜその頻度なのか?」など、ここでも大切なことはあくまで説明と提案に徹し、選択はお客様にして頂くことです。
3-4. 食事内容提案
「こういう食事にしましょう」というメソッドを伝える事はあまりオススメしません。
なぜなら、それはパーソナライズされたものではないからです。会社的にそういったマニュアルがある場合は仕方ない部分もありますが、表現としては、そのように伝えてはいません。
お客様がカウンセリングシートに記載した内容や、事前の申込フォームに入力した内容、会話の中から得られた情報を踏まえ、その方ならではの食事提案をしなければいけません。
仮に同じ年齢、身長、体重だったとしても、目標数値やライフスタイルが異なればアドバイスは変わるでしょうし、プログラムのフェイズで食事内容を変える場合もあると思います。
「こういう食事にしましょう」ではなく、「あなたは現在こういう食事のスタイルであり、その中の○○の部分が体脂肪の蓄積に影響していると考えられるので、○○の部分はこのように変えていくのが良いですよ。さらに現在の1日の食事ですと○○が不足し、○○の点でマイナスなので、このサプリメントを摂取すると良いですよ」など、具体的にパーソナライズされた提案をしましょう。
ポイントは、トレーナーが行うのはあくまで提案であり、お客様に「やってみます!」、「その食事にします」といった選択をして頂くことです。
3-5. 思い、価値の提案
ここは非常に抽象度の高い部分ですが、僕は個人的に重要だと認識しています。いわゆるブランド的なものです。
一言でいうと、「トレーナー自身の価値の提案」です。
表現はあまり良くないかもですが、「僕、私のトレーニングを受けるべきだ」というトレーナー本人の価値を伝えることです。もちろん、直接的ではいけません。
「自分自身のパーソナルトレーナーという仕事に対する思い、トレーナーという仕事を通じて誰に何を提供したいのか、目の前のお客様にどうなってもらいたいのか」など、そういったエモーショナルなものを会話の中に織り込めると良いと思います。
もしくはサービス説明資料に加えておき、説明時にさり気なくお客様に伝えるというのも手です。
何だか押し付けがましく聞こえるかもですが、「思いのないトレーナー」と、「思いやビジョンがあるトレーナー」であれば、後者の方が良いと多数の人が思うと思います。
伝える際に、他社、他のパーソナルトレーナーとの違いも加わっていても良いでしょう。
お客様から仕事について質問されたり、会話の流れで話すタイミングがあれば話すという意味合いです。
3-6. 料金説明
まず、最も大切なのは「お金ブロック」を外すことです。
「○○円は高い」という自分の感覚を無くします。お金は価値の裏返しなので、同じ○○円を高いと感じる人も、安いと感じる人もいます。
それは、「その価値に対してどう感じるか?」ということに、人それぞれの基準があるからです。
パーソナルトレーニングサービスにおいても、「その価値を高いと感じるか、低いと感じるか」で、お客様が金額に対して感じる印象は変わります。その基準は、パーソナルトレーナーにはわかりませんし、知る必要もないのです。
トレーナーは自分の価値を上げる、伝えることに徹するのみです。
最も良くないのは、パーソナルトレーナー自身が、自分や自社のサービスに対して「高い」と認識してしまっている状態です。
この状態では絶対に良い価値提案ができないので、そう感じてしまっている場合は、再度自分や自社のサービスが「なぜその値段なのか?、どういった価値をお客様に提供しているのか?、自分、自社のサービスを受けたお客様はどう感じているのか?」を、見直す必要があります。
判断するのはあくまで「お客様」です。パーソナルトレーナーは、目の前のお客様に、自分の提供できる価値を伝え、最後に値段を提示するだけで良いのです。
そうなんです。もう一つ大切な事は「料金説明をする順番」です。料金の説明は、順番で言うと、できる限り最後にした方が良いです。
なぜなら、最初に説明してしまうと、「その料金とその後に説明するものを比較することになってしまうから」です。
例えば100,000円と先に伝えた場合、100,000円を「高い金額」と感じる方からすると「高いものを今から説明される」という認識になってしまいます。その印象のままスタートしてしまうと中々それを覆すことはできません。
そうでない方だとしても、100,000円という金額が基準になってしまうので、良くないです。最初にサービス、価値を伝え、価値を基準にしてもらうのがベターです。
なので、最初にサービス、価値を説明をすることで「信頼獲得」をし、その後、カウンセリング、提案をすることで「期待獲得」をし、お客様が「やりたい!」、「目標達成しよう!」、「このトレーナーにお願いしたい!」という状態になっていると、最後に料金の話をしても、「少し高いけど、仕方ないか!」、「目標を達成できるなら、これくらい払おう!」となる可能性が高まります。
まとめ
皆さんいかがでしたでしょうか?
ここまでカウンセリングにおいて大切な、「信頼」、「期待」について、それを獲得していく為の方法を紹介してきました。
大切なポイントと、考え方、そしてできるだけ具体的なアクションをお伝えさせて頂きました。是非ご自身の行動を見返して頂き、「できていないな」と思う点があれば即座に実践してみてください。
ただ、カウンセリングというのはあくまで入り口です。
また、冒頭にもお伝えした通り、パーソナルトレーニングというサービスは、エステや整形などと違い、「お金を払えばその日にある程度の効果が見える」、というものではありません。
継続して初めて効果が出るものです。ですので、本人のセッションの実力があることが大前提のカウンセリングとなります。
今後も、集客、セッション、ビジネス、セミナー、プライベートなど様々なテーマで書いていきたいと思います!