Sharezパーソナルジム代表の岡崎秀哉です。
私が富士見市立市民総合体育館で担当している中高年向けレッスン「貯筋体操プログラム」は、2024年7月の開始から2年間継続して開催しています。
今回は2026年4月〜6月の3ヶ月プログラムで、参加者の方々の「身体機能の変化」や「体調の変化」を確認するため、4月の開始時と6月の終了時に体力測定を実施しました。
「どのような変化があったのか」「どんな課題が見えてきたのか」をまとめましたので、その結果とレッスンの内容についてご紹介いたします。
目次
貯筋体操プログラムについて

「貯筋体操プログラム」は、中高年の方が年齢を重ねても元気に生活できる身体づくりを目的とした運動教室です。
「バランス能力・柔軟性・筋力・姿勢改善」などを総合的に高めることを目指しています。
プログラムの詳しい内容や開始の経緯については、こちらの記事で紹介しています。
中高年の方向け「貯筋体操プログラム」の活動報告【富士見市立市民総合体育館】
「貯筋体操プログラム」をSharezで担当しています【埼玉県富士見市立市民総合体育】
今回の貯筋体操プログラムの内容紹介
今回の3ヶ月間(全10回・60分)のプログラムでは、以下の内容を段階的に実施しました。
- 呼吸・自律神経調整
- 体幹トレーニング
- バランストレーニング
- 柔軟性改善
- 筋力トレーニング
- ボールなどを使った複合運動
開始時は身体を整える内容を中心に行い、徐々に筋力トレーニングや複合動作の割合を増やしながら強度を高めています。
また、今回は、59歳から78歳までの男女計12名(女性11名、男性1名)の方々が参加してくださいました(平均年齢は約70歳です)。
※測定日にお休みだった方を除いた人数となりまして、通常のレッスン参加者はもう少し多くの方がいらっしゃいました。
体力測定の5つの測定項目
プログラムの効果を客観的に確認するため、開始時(2026年4月9日)と終了時(2026年6月25日)に、以下の5項目を測定しました。
- 閉眼片足立ち(バランス能力)
- 長座体前屈(柔軟性)
- 立ち上がりテスト(下肢筋力・筋持久力)
- 握力(全身の筋力の指標)
- 2ステップテスト(歩行能力・移動機能)
これらは、中高年の方の身体機能を総合的に評価するためによく用いられる測定項目です。
筋力だけではなく、「転倒予防」や「歩く力」「日常生活を送るための身体機能」を確認できる点を重視して選定しています。
測定結果(ビフォー・アフター)
3ヶ月間のプログラム前後で比較した平均値は以下の通りです。
| 測定時期 | 閉眼片足立ち (秒) |
長座体前屈 (cm) |
立ち上がりテスト (回) |
握力 (kg) |
2ステップテスト | |||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 右 | 左 | 右 | 左 | 数値 (cm) |
2ステップ比 | |||
| 開始時 2026/04/09 |
7.8 | 13.0 | 39.4 | 25.8 | 19.6 | 20.1 | 210.1 | 1.36 |
| 終了時 2026/06/25 |
8.2 | 17.4 | 49.8 | 26.9 | 21.4 | 21.2 | 205.0 | 1.33 |
※測定結果の数値が良い方を太字にしています。
今回の測定では、以下の4項目で平均値が向上しました。
- 閉眼片足立ち(バランス能力)
- 長座体前屈(柔軟性)
- 立ち上がりテスト(下肢筋力)
- 握力(全身の筋力指標)
一方で、2ステップテストのみ平均値がわずかに低下する結果となりましたが、個別データを確認すると測定時のバランスの崩れが影響したケースが含まれており、後ほど詳しく考察いたします。
各測定結果の考察
閉眼片足立ち(バランス能力)

右足は7.8秒から8.2秒、左足は13.0秒から17.4秒へ向上しました。
レッスンでは、体幹の安定性を高めるエクササイズや、四つ這い・膝立ちなど様々な姿勢で身体をコントロールする運動を継続的に実施しています。その積み重ねにより、視覚に頼らず身体を安定させる能力が向上したと考えられます。
長座体前屈(柔軟性)

39.4cmから49.8cmへと、平均で約10cm改善しました。
レッスン前半では、毎回股関節や背骨を中心とした可動域改善のエクササイズを行っています。その結果、身体が動きやすくなり、柔軟性の向上につながったと考えています。
柔軟性の改善は姿勢や歩行の安定、腰痛予防などにも良い影響を与えるため、非常に大きな成果の一つといえます。
立ち上がりテスト(下肢筋力)

25.8回から26.9回へ向上しました。
プログラム後半では、徐々に筋力トレーニングや複合的な動作を増やし、無理のない範囲で運動強度を高めていきました。
その結果、日常生活で欠かせない「立つ」「歩く」「階段を上る」といった動作に必要な下肢筋力・筋持久力の向上につながったと考えています。
握力(全身の筋力指標)

右は19.6kgから21.4kg、左は20.1kgから21.2kgへ向上しました。
レッスンでは握力そのものを鍛える運動は行っていませんが、四つ這いやボールを使った複合運動などを通して、全身を連動させながら身体を支える機会が多くあります。
握力は全身の筋力や身体機能とも関連するとされており、今回の結果からも全身的な機能向上がうかがえました。
2ステップテスト(歩行能力)

平均値は210.1cmから205.0cmと、わずかに低下しました。
個別データを確認すると、測定時に左右へバランスを崩したことで記録が大きく低下した方が2名おり、その影響で平均値が下がったことが分かっています。
それ以外の参加者では記録を維持、または向上している方が多く、全体として歩行能力が低下したとは考えていません。
今回の結果からは、静止した状態でのバランス能力だけでなく、「歩きながら身体をコントロールする動的バランス」をさらに高めていく必要性も見えてきました。
今後の取り組み
今回の結果を踏まえ、今後は体力向上だけでなく、日常生活をより快適に送っていただくため、以下の内容をさらに充実させていきます。
- 自宅でできるセルフケアやストレッチの紹介
- 疲労を溜めないための運動量やリカバリー方法のアドバイス
- 歩行や段差動作を想定した動的バランストレーニング
- レッスン後半でのリラクゼーションやコンディショニングの充実
体力測定の数値だけでなく、参加者の皆様が日常生活で感じている不安や課題にも寄り添いながら、より実践的なプログラムへ改善を続けていきます。
まとめ
2024年7月にスタートした「貯筋体操プログラム」は、多くの皆様に支えられ、おかげさまで2年間継続することができました。
今回の測定では、5項目中4項目で平均値が向上し、バランス能力・柔軟性・筋力などの改善が確認できました。また、運動習慣が身につき始めている参加者が増えていることも、大きな成果の一つです。
一方で、歩行時のバランスや疲労管理など、今後さらに改善していきたい課題も明確になりました。
Sharezでは、このような体力測定やアンケートを活用しながら、参加者一人ひとりの変化を確認し、プログラム内容を継続的に改善しています。
公共施設や地域コミュニティ、フィットネスクラブなどで、中高年向け運動プログラムの導入をご検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。エビデンスに基づいた、安全で継続しやすいプログラムをご提案いたします。

