近年、パーソナルトレーニングのCMやTV番組をよく見かけるようになり、「自分も良いカラダになりたい!」と思い、筋トレを始める方も多いですよね。
しかし、「なかなか良いカラダにならない……」、「筋肉ってどうやったらつくの?」、「筋トレってどのくらい行えばいいの?」とお悩みの方が多いのではないでしょうか?
今回は、以下の点についてお伝えしたいと思います。
目次
筋肉が成長するために筋トレ後にすべきこと
みなさんが筋トレを行うと、筋繊維に傷がつきます。その傷を「修復」し、前より強い繊維になることによって筋肉が大きくなります。
そして、筋肉を「修復」するのに必要なことは以下の2点です。
- 良い食事を摂る
- 良い睡眠をする
これらについて、説明していきます。
良い食事を摂る
筋トレで傷がつけられた筋肉は、食事で栄養が補給されることによって、修復されます。
筋肉を成長させるために一番必要な栄養素がタンパク質です。タンパク質が不足していると、今ある筋肉を使い、筋肉を修復しようとします。
こうなってしまうと、せっかく筋トレを行なったのに、逆に筋肉が小さくなってしまいます。
また、筋トレを行う前もしっかりとしたエネルギー(糖質)を摂取することで、いいパフォーマンスに繋がります。
筋トレ前と筋トレ後はこれらを意識してお食事してみてください。
良い睡眠をする
筋肉を少しでも早く成長させたいなら睡眠も大切です。
睡眠をしっかり取ることで、成長ホルモンが分泌されます。この成長ホルモンが筋肉の修復にも繋がってくれます。
また、寝不足での筋トレはパフォーマンスが下がり、怪我や事故の原因にもなるので気をつけたいところです。
目的別の筋トレ頻度
筋トレをする目的としては、2パターンあるのはご存知でしょうか?
- 筋肉を太くするために行う「筋肥大を目的とした筋トレ」
- 筋力を強くするために行う「筋力向上を目的とした筋トレ」
筋肉と筋力は同じものと思われる方も多いと思いますが、筋肉とは、見た目でわかる実際の肉体のことで、筋力とは実際の肉体ではなく、パワーのことです。
そして、筋肉が大きくなるからといって、筋力(パワー)が強くなるとは限りません。
これは、それぞれが成長するメカニズムが違うからです。メカニズムが違えば、その過程も異なります。自分の目的に合わせて、やり方や頻度を決定しましょう。
筋肥大を目的とした筋トレ
筋肥大は、トレーニングの強度、回数、セット数を掛け合わせた総負荷量によって決まります。
※スクワットで60kgを10回3set行った時の総負荷量は1800kgになるということです。筋肥大のスピードは週単位の総負荷量によって変わってきます。
週1回で筋トレをした場合と、週3で筋トレをした場合の効果を比較した研究では、週3回筋トレを行なった方が筋肥大効果が高まる結果となっています。
では、一番適切な頻度は週3回なのでしょうか?
例えば、スクワットで60kgの重さを10回3set。これを週に3回行なったとしましょう。この時の計算式は60(重量)×10(回数)×3(set数)×3(週頻度)=5400kgになります。
一方で、同じ種目を30kgと軽くし、回数、set数共に同じとした場合で週6回行う場合の総負荷量は30×10×3×6=5400kgになります。
両者は週の頻度は異なるものの、週の総負荷量が同じなため、筋肥大するスピードは一緒となります。
先ほどもお伝えした通り、週の総負荷量が筋肥大をデザインしてくれます。週の頻度はご自身のライフスタイルに合わせて行うのが良く、週に何回やったではなく、「週にどれだけの負荷をかけられたか」という点に注目して、筋トレを頻度を決定ましょう。
筋力向上を目的とした筋トレ
筋力向上を目的とした場合、神経にもアプローチする必要があるため、トレーニング負荷は高強度で行うようにします。
なぜ高強度で行うかと言うと高強度で行った場合、神経のリミッターが少しずつ外れていき、出力が大きくなることが研究で確かめられています。
これに回数とセット数を掛け合わせたもので総負荷が決まります。
この時の高重量というのは「1.2回しか上げられない重さ」に設定します。回数をかけ合わせると言っても強度は筋肥大目的のトレーニングよりも高いものになります。
また高負荷以外に適切なフォームで繰り返し行い、学習させることで神経発達が促進されます。
このことから神経発達のために、週のトレーニング回数は多い方がより筋肉は強くなってくれることでしょう。
よって筋力向上目的では、神経発達のためにも「高重量+週の回数を多く行うこと」が有効と言えます。
まとめ
筋トレの効果を最大限引き出すには、食事、睡眠といったように、しっかりとした休養が必要です。
トレーニングだけちゃんとしようとするのではなく、1日のなかで筋トレ効果の上がる生活をデザインしていきましょう。
また、筋肥大では週の総負荷量を多くする、筋力向上では週の稼働量を多くするといったように週単位の出力が多くなれば効果も高まります。
総負荷量をあげるために毎日行なってみてもいいですが、疲労回復のための休養も大切です。そう考えると週3回ほどの頻度がベストとなるでしょう。
筋トレをがっつり行う週と、程よく行う週で分けたり、筋トレをしない日をあらかじめ設けるなど、ご自身のライフスタイルやコンディションに合わせて、筋トレとうまく付き合っていきましょう。