今回は、腕のトレーニングメニュー「インクラインダンベルカール 」のやり方と効果を紹介していきたいと思います。
目次
インクラインダンベルカールとは?
インクラインダンベルカールは、上腕二頭筋を集中して鍛える筋トレ種目の1つです。
通常のダンベルカールとは違って、インクラインベンチやマルチベンチといった、「シートの角度調整が可能なトレーニングベンチ」を、45度を目安に調整して腰掛け、肘関節屈曲(肘を曲げていく動作)を行なっていくトレーニングです。
つまり、これは上腕二頭筋が最大ストレッチする位置となります。
肩関節の伸展可動域が狭い方は、少しベンチの角度を浅くするか、体を少し丸めるなどして調整が必要です。
体が斜めに倒れた状態で腕を下ろすことで、肘が体の後ろに行きます。上腕二頭筋は前腕から始まり肩の骨にくっついていて、前腕と肩の骨をつないでいます。
そのため、肘が体の後ろに行くと肩関節も後ろに行くため上腕二頭筋が引き伸ばされます。この状態が肩関節の可動域が広がっている状態です。
「インクラインダンベルカール」と「通常のダンベルカール」の違い
通常のダンベルカールですと、注意しながら動作を行わなければ、ターゲット部位だけでなく「肩の三角筋前部や体幹の筋肉」に関与してしまいます。
それに比べてインクラインダンベルカールは、ベンチに体を預けるため、上腕二頭筋以外の余計な部位に力が入りにくく動作を行えるのがもう一つの大きな特徴です。
その結果動作の開始時から上腕二頭筋への強い負荷をかけることができるんです。
インクラインダンベルカールで鍛えられる筋肉
鍛えられる筋肉は、メインターゲットに上腕二頭筋、サブターゲットに上腕筋、腕橈骨筋といった筋肉です。
インクラインダンベルカールは動作の中で肘関節だけ動かすことになるため、1つの関節動作のみを行っていく単関節種目(アイソレーション種目)の筋トレとして分類されます。
インクラインダンベルカールのやり方
それではインクラインダンベルカールのやり方をご紹介します。
- インクラインベンチのシートを床から45度の角度を目安に調整します。
- ベンチに腰掛けて、ダンベルを両手に持ちます。背もたれ(シート)にしっかりと背中がつくように深く腰掛けましょう。深く腰掛けることで余計な部位に力を入れることなくリラックスして動作が行えます。
- ダンベルを持った両腕は手のひらが正面を向くようにぶら下げて、上腕二頭筋が強くストレッチされた状態で構えましょう。この時肘は自然と曲げておきます。軽く曲げておくことで上腕二頭筋に少し負荷を乗せた状態になります。これでセット完了です。
- 上腕を固定したまま腕を上げていき、その後負荷に耐えながらゆっくりと元の位置に戻していきます。
- これを8〜12回×3セットを目安に繰り返していきましょう。
肘が動いてしまうと肩関節のトレーニングになってしまい、上腕二頭筋への効果が薄れてしまいます。また体の反動は使わないように、シートに体は引っ付けてしっかり固定をしておきましょう。
- インクラインベンチのシートの角度は、必要に応じて床から40度から50度の間に調整しましょう。
角度が小さい方がより上腕二頭筋にストレッチ時、負荷がかかります。角度が大きいと、極端にいうとダンベルカールと近い体勢で動作を行うことになってしまうため、インクラインダンベルカールの最大の特徴であるストレッチを感じることができません。 - インクラインダンベルカールは、斜めになったベンチに座って腕をぶら下げることで、上腕二頭筋を強くストレッチさせて開始できるのが最大の特徴になります。その最大の特徴を生かすために、ダンベルを下げていく際には、しっかり上腕二頭筋がストレッチするまでダンベルを下げましょう。
- ダンベルを上げたトップポジションで、1~2秒程度静止させることで、上腕二頭筋への収縮をさらに感じることができます。
- 腕を元の位置に戻す際は、負荷がかかり続けるのを感じながら、ゆっくりと元の位置の下ろしていきましょう。
さらに、動作中にプラスの刺激を上腕二頭筋に入れたい方は、スタートポジションで手のひらが内側に向くようにセットすると刺激が変わってきます。
手のひらが内側に向いた状態で腕を曲げていき、前腕と肘が直角になったあたりから、前腕を回外(手のひらが上を向くように回す)させると、(前腕の回外の主力筋は上腕二頭筋のため)上腕二頭筋に二段階の刺激を与えることができます。
ぜひ試してみてください。
インクラインダンベルカールを行うタイミング
インクラインダンベルカールをメニューに入れるのであれば、中盤のエクササイズとして入れることをオススメします。
なぜなら、インクラインダンベルカールは、「上腕二頭筋を伸ばした時に最大負荷がかかる種目」だからです。ストレッチ種目とも言います。
筋肉が伸びている状態の場合、関節や筋肉が吸収できるエネルギーが少ないため、すごく重い重量は扱えません。
あまりに高重量を扱ってしまうと、関節や筋繊維を痛めてしまう場合があるので、ストレッチ種目では負荷を軽くして行うのが良いかと思います。
より高重量を扱える、ダンベルカールやバーベルカール等の種目を行い、その次にインクラインダンベルカール、最後にケーブルカールなどを行って追い込めば、限界まで追い込めること間違いなしです。
まとめ
いつも実施しているダンベルカールをインクラインベンチで行うだけで、上腕二頭筋に入る刺激が全く違うものになります。
インクラインダンベルカールは腕をぶら下げている状態でも負荷がかかり、上腕が思いっきりストレッチされているので、上腕二頭筋を鍛えるにはもってこいの筋トレです。
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