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部活動をしている中学生を対象としたケガ予防セミナー開催(2025年2月6日)

部活動をしている中学生を対象としたケガ予防セミナー開催(2025年2月6日)

パーソナルトレーニングジム「Shibuya Fitness Sharez」トレーナーの鈴木大也です。

今回は、私の母校である中学校の「陸上部、バスケ部、バドミントン部、テニス部」の4部活合同で、ケガ予防セミナーを開催しました。(開催日:2025年2月6日)

ケガ予防セミナー開催の経緯

各部活動の顧問の先生にアンケートをとったところ、部活動でケガをしてしまう生徒が多く、悩まれていることがわかりました。

そこで、「怪我しないために重要なことは何か?、どうすれば怪我を防げるのか?」という内容をお伝えするセミナーを実施させていただきました。

私自身も、これまでに学んできた怪我予防やトレーニングの知識を、より多くの部活動の生徒たちに届けたいという想いがあり、このような形でお役に立てることを大変うれしく思います。

4部活合同だったため、合計50名ほどの学生の方に参加いただけました。

各競技ごとのケガの種類と原因

まずは各競技において、「どんな部位が怪我しやすいのか、その原因とはどんなところにあるのか」を説明していきました。

今回は、「陸上、バスケ、バドミントン」について、紹介していきます。

※それぞれの競技におけるケガの種類や原因については、「スポーツ傷害統計データ集」を参考にしています。

参考 スポーツ傷害統計データ集公益財団法人スポーツ安全協会

陸上のケガの種類と原因

陸上競技は走る練習を行うため、足へのダメージがとても多いです。

ケガの多い部位は、「1位:足関節、2位:股・大腿、3位:足・指」の順番で多くなっています。

これらのケガの要因としては、以下が挙げられます。

  • ランニングフォームの悪さ
  • 練習のしすぎ
  • ウォームアップ不足
  • 筋力や柔軟性の不足

バスケのケガの種類と原因

バスケットボールは、「ボールを投げる、受け止める、ダッシュして切り返す、ジャンプ、コンタクト」などさまざまな動きを行うため、あらゆる部位をケガしやすいです 。

ケガの多い部位は、「1位:手・指、2位:足関節、3位:膝」の順番で多くなっています。

これらのケガの要因としては、以下が挙げられます。

  • 対人スポーツであるため接触事故が起こる
  • ボールを受け止める際に手・指を痛めてしまう
  • 切り返し動作時や着地のミス
  • 練習のしすぎ
  • ウォームアップ不足
  • 筋力や柔軟性の不足

バドミントンのケガの種類と原因

バドミントンは、「ジャンプの連続、ダッシュして素早く切り返す、ラケットでシャトルを打つ」といった動作が行われます。

ジャンプすることも多く、それにより怪我も足回りが多くなります。

ケガの多い部位は、「1位:膝、2位:足関節、3位:下腿」の順番で多くなっています。

これらのケガの要因としては、以下が挙げられます。

  • ジャンプの連続による疲労
  • 切り返し動作時や着地のミス
  • 練習のしすぎ
  • ウォームアップ不足
  • 筋力や柔軟性の不足

ケガを予防するために実施すること

ケガを予防するために実施すること

ケガを防ぐには、「練習以外の時間でできるケガ予防の取り組み」と「練習時にできるケガ予防の取り組み」があります。 

練習以外の時間でできるケガ予防の取り組み

まずは「練習以外の時間でできるケガ予防の取り組み」として、以下の2点が重要であることを説明しました。

  • 運動、栄養、休養のトータルバランス
  • 疲労のケア

運動、栄養、休養のトータルバランス

「運動、栄養、休養」は、3つとも十分に足りている状況が好ましく、どれか一つだけ良くても、身体のパフォーマンスは上がっていきません。

例えば、「しっかり睡眠が取れていても、全くご飯を食べないことでエネルギー不足になったり」、「エネルギー不足のまま運動してしまうと、運動のしすぎにより疲労が溜まり、ケガを引きおこしてしまうこと」もありえます。

そのため、「運動、栄養、休養」はそれぞれを良い状態にすることが大切です。

具体的には下記のようにバランスが取れている状態を目指しましょう。

運動
  • 週4~5回程度の練習を無理なくこなせていること。
  • 練習の強度が高すぎず、終わったあとに極端な疲れや痛みが残らないこと。
栄養
  • 1日3食をしっかり食べていること(特に朝食を抜かない)。
  • 主食(ごはん、パン)、主菜(肉・魚・卵など)、副菜(野菜)をバランスよく取れていること。
  • 運動後にはタンパク質(肉、魚、豆類など)を含む食事や軽食を取るのが望ましい。
休養(睡眠)
  • 中学生なら厚生労働省の睡眠指標によると1日8~10時間の睡眠を目安に取ることが推奨されています。
  • 寝つきが悪くないか、夜ふかしをしていないかをチェックすること。

疲労のケア

疲労をためないことが、ケガの予防やパフォーマンスアップにつながります。

「家でできるケア」や「専門的なケア」としては、以下の方法があります。

家でできるケア
  • ストレッチ:筋肉をほぐして、回復を早める効果があります。お風呂あがりに行うとより効果的です。
  • 入浴:湯船につかることで血流がよくなり、疲れがとれやすくなります。
  • 栄養:バランスの良い食事をとることで、身体の回復がスムーズになります。
専門的なケア
  • 整体(鍼灸、カイロ)・マッサージ:筋肉の硬さやズレを整えてくれます。疲労がたまりすぎる前に通うのがポイントです。
  • アイシング(冷却):部活後で疲労している筋肉や痛みがある部分に行うと、炎症を抑えてくれます。

練習時にできるケガ予防の取り組み

続いて、「練習時にできるケガ予防の取り組み」では、以下の5点が重要であることをお伝えしました。

  • 適切なウォーミングアップ
  • フォームの改善
  • 柔軟性向上
  • 筋力向上
  • オーバーワークに注意すること

適切なウォーミングアップ

身体を温め、筋肉が動きやすい状態にすることが目的で行われます。

もしその活動がなければ十分に筋肉が機能せず、急な負荷に耐えられないことでケガを引きおこすこともあります。

フォームの改善

フォームが良くないと身体の一部に負担がかかってしまい、それが続くことでケガを引き起こします。

そのためフォームを治すことが怪我を予防する観点で重要です。

例えば、「走るときのフォームのが猫背になっている」ケースですと、背中が丸まって体幹がうまく使えず、足の動きの力を「腰」で受け止めるような状態になり、腰痛や膝の痛みにつながってしまいます。

そこで、背筋を伸ばして走るフォームに改善することで、骨盤から背骨までがまっすぐの柱になり、蹴った力が上半身に届きます。

また、背筋を伸ばすことで胸が開きやすくなり、呼吸が深くなって酸素を十分に取り込めるようになるため、持久力の向上や疲労の軽減にもつながります。

このように、背筋を伸ばして走るフォームは効率的であり、ケガの予防にも大きな効果があります。

柔軟性向上

柔軟性が不足し、筋肉が伸びにくい状況だと、強い負荷で筋肉が引っ張られた際に、伸び縮みできず筋肉が損傷してしまう可能性があります。

そのため柔軟性の向上が大切です。

筋力向上

筋力不足だと、強い負荷の練習に筋力が耐えられず怪我をしてしまいます。

そのため、負荷に耐えれる身体を作る必要があります。

オーバーワークに注意すること

休養をとらず、無理に練習し続けると疲労がぬけず、筋肉へのダメージが蓄積してケガを起こしてしまう可能性があります。

また、足首を使って走るなどの、部分的に使いすぎてしまうこともケガの原因につながります。

ケガを予防するためのストレッチとトレーニングの実践

ケガを予防するためのストレッチとトレーニングの実践

ケガを防止のために取り組むストレッチとトレーニングを9種類ほど紹介しました。

今回はどの部活も取り組みやすく、効果が実感しやすいメニューで、柔軟性向上と筋力向上を目指した内容です。

股関節のストレッチ

股関節のストレッチ

股関節のストレッチは、股関節周りの筋肉を満遍なく伸ばすことができる種目です。

左足を大きく前にだし、後足は膝を浮かせます。左足の間に左手を潜らせ、手をつけ固定して股関節を大きく回す動作です。

太もも周りの筋肉を引き伸ばし、可動性や柔軟性を高めることができるので、、練習時に急に筋肉が引っ張られる状況が起きても、肉離れなどの予防につながります。

今回の参加者に実際やってもらうと、股関節周りの筋肉が硬く、足を大きく前に出せなかったり、痛みがある方が多くいた印象があります。

胸のストレッチ

胸のストレッチ

胸のストレッチはペアで行うストレッチで、胸の可動域を広げていきます。

仰向けで両手を開き、左足を捻り、膝を90度曲げ、ペアの方は寝ている人の膝と右肩を手で支えるゆっくりと力を加えてねじれを作ります。

上半身のねじれが作れるので、回旋させる能力が上がり、身体を捻った時に腰痛などの怪我を防ぐことができます。

今回の参加者にペアでやってもらうと、身体を捻る動作に痛みを感じる生徒もいれば、ペタッと反対側の手が地面に着く子もいて、部活動ごとによって動きの違いを感じました

ふくらはぎのストレッチ

ふくらはぎのストレッチ

ふくらはぎのストレッチは、「ふくらはぎ・もも裏」を伸ばす種目です。

手で地面を支えお尻を高く突き上げ、片方の膝を伸ばし切りふくらはぎにストレッチをかけていきます。

反動を使って「ふくらはぎ・もも裏」を伸ばすことができるので、急激に筋肉が引き伸ばされて起こる肉離れや、アキレス腱炎の予防をすることにつながります。

今回の参加者の中で、踵がつかなかったり、膝が伸びきらない子も見受けられたので、ぜひ継続していってほしいストレッチです

もも裏の動的ストレッチ

もも裏の動的ストレッチ

膝を外に開き、つま先を持ってしゃがみ膝を伸ばしながらお尻を上げていく動作で、もも裏を伸ばしていく種目です。

※動的ストレッチとは、筋肉を伸ばしながら身体を動かすストレッチで筋肉の柔軟性と可動性を高めることができます。

そのため、可動性や柔軟性が高まっていることで、急に筋肉が引っ張られる状況でも、怪我予防につながります。

実際やってもらうと、膝が伸びきらない方もいたので、日頃から取り入れてもらい、柔軟性や可動性を高めていただきたいと感じました。

大腿四頭筋ストレッチ

大腿四頭筋ストレッチ

大腿四頭筋ストレッチは、もも前の筋肉を緩めるストレッチです。

右足を大きく前に出し、左足の膝を地面につけ、左足のつま先をお尻の後ろで両手で持ち、軽く手を手前に引きながら身体を前傾する動作です。

ジャンプや走って切り返す動作で、もも前の筋肉が硬いと、肉離れやジャンパー膝を引き起こしてしまう可能性があるため、ぜひ行ってほしい種目です。

参加者の中には、このストレッチの体制を作るのがむずかしく、倒れてしまう子もいたので、身体の硬さを見ていて感じました。

そのような方には、壁際でやってもらうことで正しい動作ができるとお伝えしました。

プランクタッチ

プランクタッチ

プランクタッチは、体幹や足首の安定性を高めるトレーニングです。

うつ伏せで肩の真下に肘をおいて足は腰幅に開き、左手と右足を上げて、相手とハイタッチして、今度は反対の右手と左足を上げて、相手とハイタッチします。

この種目は、体幹の筋肉がしっかりと使えていることが重要ですし、足首の安定感がないと倒れてしまいます。

体幹が働いていないことで、腰痛、足首の安定性がなくなり、捻挫などのケガを引き起こしてしまうため、ぜひ実施していただきたい種目です。

動作中にお腹が落ちてしまう方が多く見受けられたので、そこは注意していただくようにしました。

足関節の強化トレーニング

足関節の強化トレーニング

足関節の強化トレーニングは、足首の安定性を高めるトレーニングです。

足を前後に開き、軽く前足の膝を曲げ、前足のスタートポジションを決めます。そこから前足を浮かせて前に踏み込み、スタートポジションに足を戻す。これを後、右、左、と繰り返す種目です。

足首が固められていないことでケガが引き起こされるため、足首を固めたまま色々な方向に足を出すことで捻挫の予防につながります。

参加者にやってもらったところ、足首を固めるという意識が普段からあまりないせいか、緩めて動作をしてしまう方が多くいました。

ぜひ日頃の練習の中でも意識してもらいたい内容です。

片足スクワット

片足スクワット

片足スクワットは、下半身の筋力を鍛える種目です。

膝関節や股関節の曲げ伸ばしを連動させる動きで、下半身の筋力を上げるトレーニングです。

下半身の筋力が弱いと、高い強度のトレーニングや、高負荷がかかる動きをした際に筋肉が耐えれずケガを引き起こしてしまいます。

部活の中で、普通のスクワットを取り入れていた部活もあると思いますが、自重だとそこまで負荷が高くないため、今回は片足スクワットをやってもらいました。

膝が内側に入ってしまったり、後足に体重がかかってしまう生徒も多くいたため、その点を注意しながら継続して実施していただきたいとお伝えしました。

ジャンピングスクワット

ジャンピングスクワット

ジャンピングスクワットは、下半身の筋力を鍛える種目です。

先ほどの片足スクワットと同じく、膝関節や股関節の曲げ伸ばしを連動させる動きで、下半身の筋力を上げるトレーニングです。片足スクワットよりも負荷が高く、スポーツの動作に近いものとなっていいます。

参加者に実施してもらったところ、着地の際に身体が安定せずその場でと止まることができなかったり、膝と手で衝撃を吸収する動作が足りていなかったため、ジャンプすること以外も意識してほしいと感じました。

これらは15分くらいで実施できる内容ですので、そこまで時間を取らず、ケガ予防が可能となるおすすめの種目です。

まとめ

今回は部活動をしている中学生を対象に、ケガ予防の重要性とその対策についてお話しさせていただきました。

上記の種目を実施する理由をしっかり把握し、正しいフォームで取り組むことで、怪我予防の効果をより引き出すことが可能になります。

ケガをせず、継続して練習ができるだけでも、パフォーマンスが上がることに繋がっていきますので、ぜひ今回の内容を少しでも実施していただきたいと思います。

今後もジュニアアスリートや学生アスリートはもちろんですが、その親御さんにもお伝えする機会を増やしていきたいと考えています。

エリアや競技を問わず、スポーツに携わる多くの方に、専門的な技術や知識を提供し、よりスポーツを楽しんでいただきたいと思っております。

今回のようなパフォーマンスアップセミナーや、フィジカル強化セミナーなどに関心のある指導者の方、親御さん、学生さんなどいらっしゃいましたら、「お問い合わせフォーム」よりご相談ください。

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