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【保育士さん向け】肩こり・腰痛改善セミナー開催(2023年6月8日〜6月9日)

【保育士さん向け】肩こり・腰痛改善セミナー開催(2023年6月8日〜6月9日)

パーソナルトレーニングジム「Sharez」代表の岡崎秀哉です。

以前に開催したスポーツ指導セミナーの参加者からの紹介で、「保育士さん向けの肩こりと腰痛を改善するセミナー」を開催してほしいとの依頼があり、2023年6月8日と6月9日の2日間で、「肩こり・腰痛改善セミナー」を開催しました。

場所は、高山市民文化会館です。

保育士さんの仕事における身体の負担について

保育士さんの仕事における身体の負担について

ある接骨院が、腰痛をかかえる患者約2,500名に対して行った調査によると、腰痛に悩む方の職業別分類では第4位に「保育系」が多いとあり、保育士という仕事が腰痛と関連性が深いことがわかります。

また、今回のセミナー前の打ち合わせで、「保育士さんのお仕事中に多い動作」を伺ったところ、以下が多いということでした。

  • デスクワークが増えている。
  • 立ったり座ったりの繰り返しが多い。
  • 子どもを抱っこする動作がある。

デスクワーク

デスクワークは、画面を見るために「頭部が前方にズレ、腕を前に出し、背中が丸まる」などの前のめりな姿勢になるので、肩こりになる部位に対して負担がかかりやすく、肩こりの要因になりやすいです。

また、座った状態が続くと、臀部(お尻の筋肉)に上半身の体重がかかったままの時間が続くので、臀部(お尻の筋肉)などの「股関節周りの筋肉」の血行が悪くなってしまいます。

それによって、「股関節周りの筋肉」の動きが悪くなり、腰への負担が増えて、腰痛の要因になってしまいます。

立ったり座ったりの繰り返し

立ったり座ったりの繰り返しが多いということは、「股関節を使った動き、体幹部を倒したり起こしたりする動き」が多いということになります。

これらの動作自体が悪いわけではありません。これらの動作も正しく動けていれば、腰への負担は少ないです。

しかし、「股関節の動きが悪かったり、体幹部の安定性が低い」と、それらの動きを補うために、腰に負担がかかったり、腰に不要な動きが出てしまい、だるさや痛みが生じることに繋がってしまいます。

子どもを抱っこする動作

子どもの体重は10〜20kgほどありますので、持ち上げ方や抱き方の動きが悪いと、肩や腰への負担が増えてしまう可能性があります。

上記3点について、「保育士さんの仕事上の動きの繰り返しが、肩や腰に負担がかかる具体的なケース」を紹介しながら、肩こりと腰痛の改善について解説していきました。

肩こりのメカニズムと肩こり改善のストレッチとエクササイズ

肩こりのメカニズムと肩こり改善のストレッチとエクササイズ

肩こりの予防・改善を行う上で、参加者の方に納得感を持って取り組んでいただきたかったので、まず最初に肩こりのメカニズムについて解説しました。

肩こりのメカニズム

肩こりになる部位は、主に「僧帽筋の上部付近」です。

上記のように、デスクワークが多いと、頭部が前方にズレた姿勢が継続するので、僧帽筋(首から肩にある筋肉)の上部付近の筋肉に負荷がかかります。

筋肉への負荷が継続すると、筋肉周辺の血液中に代謝物が蓄積し、血流が悪くなります。

それにより、筋肉が疲労して動きづらくなり、拘縮(こうしゅく)し、「肩のだるさや重さ」を脳が認識していきます。

これが肩が凝っていると感じる状態です。

肩こり改善のストレッチとエクササイズ

肩こり改善のストレッチとエクササイズ

上記のようなメカニズムで肩こりが起こっているので、肩こりが起こる部分の血流を促進したり、筋肉の動きを活性化することで、肩こりの改善に繋がります。

肩関節の可動性をチェック

まず、参加者の方々の「肩関節の可動性をチェック」するために、「背中握手」と呼ばれる、「両手を上下から背中に回し、両手を近づける動作」を、左右で行っていただきました。

比較的「両手が届く、両手が近づく方々が多かった」ので、参加者の肩こりの原因は、肩関節の柔軟性が低いことではないようでした。

デスクワーク時の姿勢や、子どもを抱っこしたりする際の、「僧帽筋上部に負荷のかかる動作を多く繰り返していること」で、肩こりが起きている可能性が高いと推測できます。

ストレッチとエクササイズ

ストレッチとエクササイズ

肩こりが起こる部分の血流を促進したり、筋肉の動きを活性化するために、以下のストレッチとエクササイズを紹介しました。

  • 僧帽筋上部のストレッチ
  • 広背筋のストレッチ
  • 肩甲骨の可動性を高めるエクササイズ

再度、肩関節の可動性をチェック

最後に再度「背中握手」で「肩関節の可動性をチェック」を行いました。

最初のチェックよりも、「両手が届くようになった、左右差が改善した」という方が半数ほどいらっしゃいました。

今回紹介したエクササイズを繰り返し行っていただくことで、肩関節の可動性が改善し、肩こりの改善にも繋がることをお伝えしました。

腰痛の種類と腰痛改善のストレッチとエクササイズ

腰痛の種類と腰痛改善のストレッチとエクササイズ

腰痛については、まず、腰痛の種類について解説し、腰痛改善のためのストレッチとエクササイズを紹介していきました。

腰痛の種類

腰痛には、いくつか種類があります。

  1. 姿勢性腰痛・筋筋膜性腰痛:筋肉の疲労や姿勢不良などが要因で起きる腰痛
  2. 腰椎性腰痛:腰椎すべり症、脊柱管狭窄症など
  3. 椎間板性腰痛:椎間板ヘルニアなど
  4. 椎間関節性腰痛:棘突起インピンジメントなど

2〜4の「腰椎性腰痛、椎間板性腰痛、椎間関節性腰痛」は、レントゲンなどで観察でき、医療機関で診断される腰痛です。

これらの3つは実は割合としては低く、1の「姿勢性腰痛、筋筋膜性腰痛」が腰痛を訴える人の約85%だと言われています。

腰痛改善のストレッチとエクササイズ

腰痛改善のストレッチとエクササイズ

保育士の方が悩んでいる腰痛の多くも、上記の「姿勢性腰痛、筋筋膜性腰痛」であるという推測のもと、それを改善するためのエクササイズについて説明していきました。

腰への負担を減らすには、「腰部を安定させ、上下にある肩甲骨、胸椎、股関節といった部位がスムーズに可動すること」が大切です。

股関節の可動性をチェック

股関節の可動性をチェック

まず、最初に股関節の可動性をチェックするために、ワイドスクワット(四股のような動き)で、以下を確認していただきました。

  • 膝の位置よりも低い位置にお尻を落とせるか
  • 膝が内側に入ってこないか
  • 上半身がしっかり起きているか

このチェックにおいては、お尻はしっかり落とせているものの、「上半身が前に倒れてしまう、背中が丸まってしまう、膝が内側に入ってしまう」などのエラー動作が少し出ている方が見受けられました。

ストレッチとエクササイズ

ストレッチとエクササイズ

腰痛改善のエクササイズとして、以下のストレッチとエクササイズを紹介しました。

  • 臀部のストレッチ
  • ハムストリングスのストレッチ
  • 内転筋群のストレッチ
  • 大腿四頭筋のストレッチ
  • 骨盤のアクティベーション(動きを良くするためのエクササイズ)
  • 脊柱のアクティベーション(動きを良くするためのエクササイズ)

再度、股関節の可動性をチェック

その後、最後に再度、ワイドスクワット(四股のような動き)で股関節周りの動きをチェックしていただきました。

紹介したエクササイズを繰り返し行うことで、「ワイドスクワット(四股のような動き)でのエラー動作が減ったり、しっかりお尻が落とせるようになる、股関節の可動性が高まる」などの効果が期待でき、腰痛の改善の改善に繋がることをお伝えしました。

保育士さんのお仕事中の動作で気をつけたいこと

保育士さんのお仕事中の動作で気をつけたいこと

最後に、上記の「保育士さんの仕事における身体の負担について」に関連した内容で、「お仕事中の動作で気をつけてほしいこと」をお伝えました。

デスクワーク時に気をつけたいこと

まず、デスクワーク時の姿勢のポイントをお伝えしました。

  • イスの高さは、足裏がしっかりついた状態で、膝の関節が90度屈曲、股関節が90度屈曲に調整する。
  • 肘の関節は、90度屈曲した状態でデスクに手を置けるように調整する。
  • 頭部の位置や腕ができるだけ前にいかないようにする。

とはいえ、「働く環境のイスの高さ、デスクの高さ、パソコンの画面の高さ」などは変えられない部分もあると思います。

できる限り調整していただき、姿勢を意識してデスクワークを行っていただくと、デスクワーク中の肩周りや腰周りの負担が軽減することを説明しました。

立ったりしゃがんだりする時に気をつけたいこと

次に、立ったりしゃがんだりする際のポイントをお伝えしました。

  • 股関節・膝関節をバランスよく屈曲し、体幹部があまり前傾しないようにしゃがむ。
  • 立ち上がる時も頭部が上から引っ張られるように、股関節・膝関節をスムーズに伸展させていく。

スクワットの動作のように、「両足の間に股関節を落とす形か、足を前後にズラした形でしゃがむか」の、どちらかの脚のスタンスにするとスムーズにしゃがみやすいというポイントをお伝えしました。

物持ったり、子供を抱える時に気をつけたいこと

最後に、重いものを持つ際のポイントをお伝えしました。

  • 立っている身体の軸から重さのあるものをできるだけ離さない。
  • 上下に動かす際には垂直に移動させる意識をする。

例えば、地面に座っている子どもを持ち上げる場合、お尻をしっかり落としてしゃがみ、子どもを抱えて身体から離さないようにして、上半身を真っ直ぐにしたまま立ち上がる、というイメージです。

そうすることで、腰の重心位置と負荷の重心位置が離れないため、同じ動作でも腰への負担が軽くなり、腰痛の予防に繋がります。

まとめ

今回初めて保育士さん向けにセミナーを開催させていただきましたが、お仕事中の動きやデータを見ると、保育士さんが肩こり・腰痛に悩まされることが非常に納得できるものでした。

より多くの保育士さん向けに、こういったセミナーを開催し、健康で長く楽しく働き続けられるサポートをしたいと思いましたし、ぜひ紹介したエクササイズを継続的に行っていただき、肩こりや腰痛の改善に繋がっていければ嬉しいです。

また、別のお仕事に関しても深くお聞きしていくことで、特有の身体への負担や健康リスクが考えられますので、企業向け・働く方向けのセミナーを今後も積極的に行っていきたいと感じました。

「肩こり・腰痛改善、健康管理、健康経営、ダイエットなど」のセミナー実施のご要望がございましたら、「お問い合わせフォーム」よりお気軽にご連絡ください。

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